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冬は白味噌

懐石料理では夏は赤味噌で八丁味噌などです。
八丁味噌が出来上がるまでには3年寝かせます。

冬は体が温まる白味噌になります

鍋の淵が焦げてしまうと、白味噌の色が変わるので、この場合は鍋を新しいのに取り換えてください。

味噌は何回も沸かさない方が良いと言われていますが、白味噌は発酵期間が短いため、沸かしなおす場合は弱火でしたら繰り返し沸かしても味を落とすようなことはありません。

そして白味噌はコウジ酸が入っていて塩分が少ないので冬は体を温めます。

なお関東から見ると京は西の位置にあるので、西京味噌と呼びますが、京では白味噌と呼んでいます。

※ コウジ酸とはコウジカビの培養液から抽出して精製した発酵代謝成分で、1988年に美白有効成分として美白成分として承認されました。

※ 日本の味噌は縄文時代から製塩が行われ、醤(ひしお)などの塩蔵食品が作られ、弥生時代に、豆を用いて魚醤で作られていたことが遺跡から推測されています。

※ 明治時代の一般的な味噌の醸造期間は1-3年程度であった。当時の赤味噌と白味噌は材料の豆や麹が異なり、白味噌は豆の皮を取り、白麹で作るため甘く白い色にまります。赤味噌は白大豆で作るので赤い色になるのです。




2018年11月22日

口切茶事

11月は炉開きの時期でもあり、「口切の茶事」では、初夏に摘んだ新茶が詰められた茶壺にの封を切って、当年初の濃茶を点てます。

当年初の新茶を口にできる喜びを皆様と分かち合うお祝いで、茶人の正月と言われているのです。
そして「口切の茶事」で主役となるのはこの茶壺。

口切りの茶事では、亭主が最初に網かけの袋を解き、茶壺の口を小刀で切って、中に詰められた濃茶を取り出て、その後、亭主が再び封印をします。


一度口を切られた茶壺には、真・行・草の紐荘りを施します。

茶道具でいえば

「真」とは高貴な人々や神仏に茶を奉る場合に使う美しく整った唐物道具のこと、
「行」とは唐物をベースにした国焼の陶器など、
「草」とは土や竹そして木など自然の素材をそのままを生かした素朴な道具

 


 口切の炭手前では、福部、印部、織部の“さんべ”が使われ“べ”のつくめでたいものを席中で3つ(奇数)
 福部とは瓢の炭斗、印部は備前焼のことで、席中では花入に 口切では瓢炭斗と織部香合を使います。

瓢には難を除き福を招くめでたいものとされています。

 

 

 

 

2018年11月18日

最高のストレス解消は日本文化の中にある!

禅、茶道、華道などは、いろいろなお道具を使って今の心ををきちんと整えてくれます。
着物はそのひとの最大の美意識を引き出してくれます。
そして意識して美しい所作や大和言葉からは自分自身を癒し、相手をも癒す力を持っています。
茶道は今を見つめる空間です。
現代社会はいろいろな情報を受け取ってしまうため、過去の嫌な記憶が蘇ったり、未来への不安を掻き立てられるので、さらにストレスが増してきます。

人は子供のころ強いストレスを受けると、大人になって偏桃体が大きくなり、偏桃体が大きくなると過剰に反応しすぎて、妄想が始まると言われます。
しかしこの大きくなった偏桃体は、あることをすると縮小するということが、科学的に証明されてます。
それは禅による瞑想、茶道による静寂です。

茶道では茶を点てる時、自分の心の動きと向かい合うため、乱れた心の状態がわかります。
つまり自分の心の状態を知ることができて初めて、客観的に自分自身の心をコントロールすることが可能になってくるのです。
そしてその時ストレスは減少していきます。

感情をつかさどり前頭葉は、ストレスによって大きくなった偏桃体の支配下に置かれるため、ちょっとしたことで感情的になり、さらにストレスが大きくなりますが、
自分の心を見つめることができれば、前頭葉が偏桃体をコントロールして、今感じているストレスへの分析が行われ、冷静沈着に自分自身を見つめることができるのです。

その他にも、茶道でのおもてなしを受ける、茶室での香を聞く、和菓子をいただく、お茶をいただく、美しいお道具にふれる、湯の沸く音を聞く、花を見るなども癒される要因の一つになるのです。
そして千利休の名代として、その仲間との触れ合いが、あなたの心の中に何か温かな安らぎが残るでしょう。

2018年11月15日

茶道のちから

初級者、中級者、上級者の違い


私は茶道でも宗嘉先生の助手として講師のお仕事をしております。お稽古をしていると、生徒さんの級ごとの差をはっきりと感じることがあり、非常によくできたシステムだと感心するのです。

何が違うか?
『オーラ』

初級者は初級者のオーラ。

中級者は中級者のオーラ。
上級者は上級者のオーラ。
上手いとか下手とかの話ではないのが面白いところ。

初級者、中級者はまだ余裕がありません。
上手くできても危なっかしくて目が離せません。

『褒められたい』
『〇〇さんより上手くなりたい』
という承認欲求が強いのも特徴のひとつ。

それが、上級者になるとこのようなエゴが一つ一つ剥がれていきます。
自由になっていきます。

視点が徐々に遠くなり空間全体を見渡せるようになります。

『褒められたい』から『良いお点前をしたい』
『〇〇さんよりも上手くなりたい』から『〇〇さんと一緒に楽しみたい』

まるで子供から大人に成長するかのように自己中心的な人から、人のことを思いやれる素敵な女性へと変身するのです。

茶道は『対話』の時間。
空間との対話。
お道具との対話。
お客様との対話。

お稽古での対話を通じて、少しずつ他者と自己との関係性を心と身体に染み込ませていきます。

年齢に関係なく、級が上に行けば行くほど
丁寧で、謙虚で、静かです。

●丁寧さ

お道具の扱いは非常に丁寧。
人に見られていなくても常に指を揃えお道具を大切に扱います。
だから高価なお道具も上級者には安心してお任せできるのです。

●謙虚さ

お稽古の流れを敏感に感じ取り謙虚に振る舞います。
『今この瞬間、自分は何をすべきか』
瞬時に考え行動します。
動きも自然で嫌味がありません。
自分の評価よりも全体の流れを重視しているためです。

●静かさ

上級者はどなたも非常に控えめです。
『あ、いたのか』と思わせるほど静かです。
ご自身の話はほとんどしません。
それでいて点前座に入ると誰よりも際立った存在感を放ちます。目立つのではありません。
空間自体を心地良いものに変えるのです。



丁寧で、謙虚で、静かな女性。

一服のお茶を味わい
心も身体も美しく成長する

これが茶道のちから

 

2018年11月02日